『KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM』第3期実証実験が、8月12日、京浜急行電鉄株式会社本社(横浜市西区)にて実施された。
今回は、ロボットスタートアップ2社 (SEQSENSE株式会社(シークセンス株式会社)/Mira Robotics株式会社(ミラロボティクス株式会社)による警備業務が対象となった。
京浜急行電鉄株式会社と株式会社サムライインキュベートは、スタートアップ企業とのオープンイノベーションにより新規事業創出を目指し、
「KEIKYUACCELERATOR PROGRAM(KEIKYUアクセラレータープログラム)」の第3期を現在進めている。
今期は、「リアルとテクノロジーの融合による新しい顧客体験」をテーマとして、「沿線地域にこれまでにない新しい体験を付加するもの」と「既存事業領域をデジタルテクノロジーでアップデートするもの」の2つの方向性を目指す。なお事業のテーマ領域は「Mobility」「Living」「Working」「Retail」「Entertainment」
「Connectivity」の6つで構成される。2019年12月より共創スタートアップ企業の募集し多種多様な提案を受け、92社の中から10社の参加企業が決定された。
今回取材は、10社のスタートアップ企業発表からの続報である。
CEO中村壮一郎氏は、社の使命、ロボット開発の目的は、現在日本が抱える様々な課題に、最短、直接的に応えることだという。
ロボティクス分野の様々な可能性を模索、展開するというよりは、現行の問題に直結した内容を掘り下げて、精度を高めていくことに注力する。
すでに、成田空港他、実用化に成功しているのも、SEQSENSE社の強みと言えるだろう。超現実的な社風ながらも、自己位置特定、3Dマップを作成する能力などを考えると将来的には、都市空間での災害時等での活躍も期待される。
京急グループの経営基盤と、スタートアップの革新的なビジネスモデルを掛け合わせ事業共創を進める”オープンイノベーションプログラム”は累計381社の応募があった。第1期から合わせて22社との事業共創が現在進行中である。最先端の分野を担う、スタートアップの若い企業と京急グループとの取り組みが、with/afterコロナ時代の”モビリティ×ライフスタイル”でさらに加速的な展開へつながることも十分考えられる。
鉄道や路線バスといったモビリティに加え、ビルメンテナンス、ファシリティ、商業施設、宿泊等の観光分野など、これまでの京急グループの実績、広い分野での事業展開の中で、新しいニーズ、地域や日本全体が抱える課題解決の糸口が見出せるかもしれない。今後の展開が多いに期待できる。
※)今回の警備事業の実証実験に加え、随時発表される予定の他のスタートアップ企業についての進捗情報も随時公開していく予定である。
『KEIKYU ACCELERATOR PROGRAM』公式サイト http://openinnovation.keikyu.co.jp/
記事:盛島さつき